「寂しい独身男性が急増中」―恋愛過程とテストステロンー
みなさんはクリスマスをいかが過ごされましたか?未婚の男性で、一度も女性と付き合ったことのない男性は4人にひとり、さらに、日本人男性の3人にひとりは一生涯、結婚しないといわれています。男性が女性に求める条件としては、ルックスや家事が上位にくるようです。一方、女性は、経済力、育メンで浮気をしない、会話が楽しいなどの条件を上げています。その背景には、給料があがらない、相対的年収の減少が男性の結婚への躊躇を引き起こしている、一方、女性は子育てを含めて、妻と協力し、経済的状況をふたりで打破することができるパートナー、いわゆる育メンを求めている側面があるのかもしれません。
さて、テストステロンは年齢とともに20歳をピークに減少していきます。結婚の晩婚化や独身男性の増加が少子化を引き起こす原因のひとつにあげられますが、男性は恋をするとテストステロンは上がるのでしょうか?
男女の恋愛過程とテストステロンの変動をみた興味深い論文があります。
Am J Hum Biol. 2011;23:553-5より引用
ひだりから、
Single:シングル(彼女ができる前)
Casually dating:ふつうのデート
Seriously dating: 真剣交際
Monogamous1:1の恋愛関係
Cohabitating:同棲
Married:結婚
恋愛が深くなる過程のテストステロンの動きです。aは男性、bは女性
男性は恋愛過程が進むごとにテストステロンは低下しています。
女性は逆に真剣交際から1:1の恋愛関係、同棲に進むとテストステロンは上昇するようです。一方、恋人という獲物を得た男性は、恋愛が真剣になるほど、それ以上、女性に対して活動的にならないのか、テストステロンは下がる一方です。
男女の恋愛におけるホルモン性差!解釈はいろいろできると思いますが、女性におけるテストステロンの働きは後でまとめてみたいと思います。